【マインドフルネス子育て法】
こんにちは!
食事から心とからだを整え、社会に幸せな循環を創りたい2児の母、Maikoです。
山口創さんの著書『マインドフルネス子育て法』を読みました。
今の自分に必要な要素がたくさん詰まっていたので、少しでも多くの子育て奮闘中の親御さんたちに届きますようにと願いを込めて、ブログに綴りたいと思います。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、「いま、ここ」に意識を向けて、その現実について評価せず、感情を持ち込まないで、あるがままに見つめるという心の持ち方です。
ー著者
マインドフルネスがうつ病の治療やがん患者の心のケアに効果があるとして医療現場に取り入れられたり、ビジネス界ではGoogleなどの大企業で研修に活用されているようです。
子どもにも良い効果があるという研究結果が出ていて、アメリカやオランダ、ベルギーでは、カリキュラムにマインドフルネスの練習を組み込んでいる学校もあります。
「いま、ここ」をあるがままに見つめるとは
私たちは今この瞬間を生きているようで、実は過去や未来のことを頭に巡らせて、「心ここにあらず」の状態が多くの時間を占めています。
例えば、親が赤ちゃんのおむつを替えるとき、おむつの手触りや子どもの肌の温もり、表情の一つ一つに心を向けて、触れて、見て、その感覚を味わう。これがマインドフルネスの状態です。
そして、そこで考えることをストップします。
けれども、考えないでおこうと思っても、頭の中に「このおむつ買い足しておかなくちゃ」「今夜は早めに寝入ってくれるといいな」などと、さまざまな思いが浮かんでくるのが当たり前です。
そのように何かを考え始めてしまっていることに気づいたら「雑念、雑念」と心の中で言葉を唱え、「ラベリング」するようにきちんと認識してから、改めて元のマインドフルな状態に戻ろうと心がけるのです。
筆者には未就学児2人の子どもがおり、まだまだ手がかかる時期です。
常に脳内フル回転で日々を過ごしていて、右手と左手にそれぞれ済ませるべき用事を抱えたまま、頭で別のことを考え、口では子どもの声掛けに反応するというような具合で、一つのことをじっくりと取り組む余裕はありません。
しかし、できない理由を並べても仕方なく、より善い人生を創るために、少しの時間だけでも意識を変えようと思いました。
“ながら“子育ては疲労感がアップ
子育てが大変だと感じている親は、子どもと一緒にいても多くの時間を「心ここにあらず」という状態で過ごしています。子どもが話していても食事の用意をする手は止めないですし、子どもを電車に乗っている間ずっと携帯電話を手放さずSNSのやり取りをしている人も見かけます。
「いま、ここ」に意識を向けず、意識を向けていないことに気づいていない。
これはマインドフルネスとは逆のマインドレスの状態です。
子育てだけではなく家事や仕事中でも、マインドレスの時間を過ごしていること、多いですよね。
ふと何かを思い出したり考え事が始まると、その考えを基に様々な世界が創り出され、現実とは無関係の連想が広がっていきます。
無意識に脳が活動している状態は、意識的に脳を回転させているときより20倍ものエネルギーを消耗しているということが、脳科学の研究で明らかになっているようです。
仕事から帰ってくたくたの状態で時間に追われ、知らぬ間に「心ここにあらず」の状態になっている人や、親自身の体力温存のために子どもと遊ぶときも話すときも向き合っていない人は、かえって消費エネルギーを増やしていることで、脳が疲労しているというのです。
さらにアメリカの心理学者の調査では、何かをしているときにその時間の半分近くを「他のこと」を考えながら過ごしていると、感じる幸福度が下がるという統計が出ています。
子育てだけに集中できる状況はなかなか得難いもので、他にも同時並行せざるを得ない家事や仕事に追われている方も多いと思います。
しかし他のことを考えながら子育てすると、余計に頭が疲れて幸せな気分も味わえなくなるなんて、勿体無いですよね。
子どもといるときにはマインドフルに関わり、それ以外の時間で済ませるべきことを済ます方が充実感も得られ、子育ての喜びも味わえます。
イライラを止める方法
子育てをしていると、自分でも驚くほどにイライラすること、ありますよね。
自分がイライラしていると、つい我が子に怒りを放ってしまい反省することも多いのではないでしょうか。
イライラする原因
親が子どもに怒りを覚えるのは、自分は子どもにこうあって欲しいのに、そうなってくれないという、いわば自分の願いである“型”にはまらないことが原因です。
でも、子どもにはそれぞれ個性があり自分自身で育っていく存在で、親の所有物でもなければ願い通りに育つものでもありません。
親の役割
子どもを当てはめる“型”を用意するのではなく、その子に寄り添い、子どもを中心とした広い“枠”を設定して、この“枠”からはみ出ることをしてはいけないと教え、苦手なことがあったら「こうしたら良いのでは」と声をかけながら、成長を支えることです。
親は子どもの一挙一動「それしないで」「これも危ないからダメ」と言ってしまうことが多いですが、何でもかんでも“型”に当てはめると、子どもの自由がなくなり非常に窮屈です。
本当にだめなこと・・・例えば人を傷つけたり誰かの命に関わるようなこと以外は、見守っていて良いのかもしれません。
小さくて窮屈な“型”ではなく、広くて余白のある“枠”で考えると、怒りも湧いてきません。
親としては「子どもが言うことを聞けば穏やかでいられるのに」「早く大きくなってくれないかな」と、イライラの原因は子どもと思い込んでいますが、実は親の考え方の問題であり、自分が変わることが先決です。
マインドフルな子育て
マインドフルネスとは、「いま、ここ」に意識を向けて、その現実について評価せず、感情を持ち込むことなくあるがままに見つめることでしたね。
実際に、子どもの言動にイライラした場合、マインドフルネスでどのように対処するのでしょうか。
例えば子どもがまた約束を破って使ったおもちゃを片付けないままおやつを食べようとしたら、まずはおやつを食べ始める子どもをありのままに見ることから始めます。
「まだ片付けてないのに!」「どうしたら直るの?」などと考えずに、目の前の子どもに注意を集中させてこれが現実の我が子なのだと受け入れようとしてください。
(中略)
このとき決して「だらしない子」「この子はよく約束を破る」といったレッテルを貼ってはいけません。
親からそのような評価を受けると、子どもは自分自身にそのレッテルを貼ってしまい、無意識にそうなるように行動することがあるのです。
マインドフルネスでは、いま目の前の子どもを何も評価せず、全てを受け入れる。
これは子どもを全身でハグするイメージです。
子どもだけでなく、ここまで頑張ってきた自分自身も抱きしめる気持ちで、全てを受け入れましょう。
一旦は現実を受け止めることができても、少し時間が経つとどうしても感情が湧きます。
そうすると今度はその感情や思考から距離を置き、冒頭の「雑念、雑念」のように、「私はいま怒りを感じている」「約束を破られて悲しい気持ち」「母親である自分のせいだと考えている」と気持ちにラベリングをして捉え直します。
このように注意をコントロールする力を鍛えると、自分が置かれた状況、感じていることから距離を置き、俯瞰的に見つめることができます。
子どもの言動を評価しないのと同様、自分の感情や思考も評価しなくて良いのです。
子どもの行動に怒ったり、悲しんだり、落ち込んだりする自分の気持ちを上から客観的に、評価をせずに見ることができれば、その感情に巻き込まれて大きな声で怒鳴りつけることもありません。
感情が渦巻く竜巻の中から這い出して、その竜巻を覗き見るイメージです。
そうした上で子どもに話して聞かせれば、子どもの方も感情的になることや反発することなく、きちんと向き合ってくれるので、自然と親子の関係が良くなってくるでしょう。
マインドフルネス・トレーニング
〜呼吸瞑想法〜
① 仰向けになるか椅子に座り、背筋を伸ばします。
② 腹式呼吸で、まずはお腹が大きく膨らむくらいまで息を吸います。
③ お腹を凹ませながら、息をしっかり吐ききってください。
④ ②と③を繰り返し、お腹を「膨らむ、縮む、膨らむ、縮む・・・」と観察します。なるべく集中して、他のことを考えないようにしましょう。
⑤ どうしても色々なことが頭に浮かんでくるのであれば、それに気づいて頭に浮かぶことを観察して、「雑念、雑念」とラベリングし、再びお腹の膨らみ、縮みの観察に戻ります。
空気が鼻を出入りする感覚や、肺が膨らんだり縮んだりする感覚が分かれば、そこに注意を向けて観察しても良いでしょう。